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お金を整えると、心も人生も整う

  • 執筆者の写真: 李 群 ( Qun Li )
    李 群 ( Qun Li )
  • 7月14日
  • 読了時間: 5分

更新日:7月25日

──人生の質を上げる“見えないインフラ”の整え方

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「お金との関係、整っていますか?」


こう聞かれて、ドキッとする人も多いかもしれません。


わたしたちは日々の中で、ものを買い、支払いをし、繰り返し「お金」と仕事をしています。


日常は、思った以上にお金と密接につながっています。


けれど、暮らしの中で“見えないインフラ”になってしまっているため、多くの場合、それらは「意識的」ではなく「無意識」に続いていることが大半です。


そんな「お金」との関係を見直すとき、ヒントになるのが“部屋の整理整頓”の考え方です。



1.   手放して整える:心とお金の“余白”をつくる


部屋を片づけるとき、まず取りかかるのは「要るもの」と「要らないもの」の仕分け。


空間を整えるには、“持ちすぎないこと”が大切です。


実は、お金の使い方もこれとまったく同じ。


たとえば…


  • 「安かったから」と買ったけれど、ほとんど使っていないもの

  • 「限定」「今だけ」に惹かれて、よく考えずに買ってしまった雑貨やスイーツ

  • ストレス発散のつもりで、つい繰り返してしまうネットショッピング

  • 気乗りしないけど断れずに出席したイベントや会食

  • 「周りが持っているから」と買ったけど、自分にはあまり似合わなかったアイテム

  • なんとなく続けている、実は必要のないサブスク

  • 特別好きでもない見栄張りで買ったブランドもの

  • 忘れていた銀行の引き落とし、毎月何となく払い続けている年会費や手数料

 

こうした支出は、よく見ると“無自覚な浪費”になっていることがあります。


でも、一つひとつ手放していくと、見えてくるんです——「本当に大切なお金の使い道」が。


整理のコツは、「Needs(必要な支出)」と「Wants(なんとなく欲しい支出)」を分けて考えること。


たとえば、生活に欠かせない家賃や光熱費、食材費、通勤の交通費、子どもの教育費などは「Needs」。


暮らしや人生を回すために必要な支出です。


一方で、ネット広告で見かけた服を衝動的に買ったり、なんとなく入ってしまったカフェでの高めのドリンク、実は観ていない動画サブスクや、気分転換のつもりで買った雑貨などは、「Wants」にあたります。


心を豊かにするものも多いですが、無意識に増えると、予算を圧迫してしまいます。


この**「必要か?なんとなくか?」**という視点を日常の中で意識することで、自分のお金の使い方にメリハリが生まれます。


結果として、暮らし全体が少しずつ整っていきます。



2.  選んで整える:「自分らしさ」がにじむお金の使い方


たとえば、あなたの部屋にあるお気に入りの家具や雑貨、日常使いの器や香りのアイテム──それらは、ただの「モノ」ではなく、あなたの価値観や美意識、心地よさの基準を反映していますよね。


お金の使い方も、それとまったく同じです。


「どんな体験にお金を使いたいか?」「どんな時間に満たされるのか?」「どんな未来をこの手でつくりたいか?」


そうした問いに対するあなたの答えが、お金の使い方に自然とにじみ出てきます。


たとえば…


  • 忙しい毎日だからこそ、旅や自然とのふれあいにお金をかけたい人もいれば、

  • 自分の内面を磨くために、本や習いごと、カウンセリングに投資する人もいる。

  • また、子どもの教育や家族との時間を大切にしたいという人もいるでしょう。


どれも正解です。


そして、それが“その人らしさ”なのです。


一方、SNSを眺めているうちに、気づかぬうちに「他人の憧れ」や「流行」に振り回されてしまうこともあります。


「○○さんも買っていたから」「映えそうだから」──そんな気持ちで選んだ買い物は、あとから“なんか違う”というモヤモヤを生むことも。


だからこそ、「お金を整える」とは、節約ではなく、自分の価値観にそってお金を流すこと。


意識的に「自分にとって大切なもの・時間・未来」にお金を使うようになると、


  • 不要な買い物が自然と減り、

  • 心がすっきりと整い、

  • 日々の選択にもブレがなくなっていきます。


あなたらしいお金の使い方=あなたらしい生き方。


そんな風に向き合ってみることで、納得感のあるライフデザインがはじまります。



3.  仕組んで整える:「迷い」を減らすルールと習慣づくり

 

部屋を片づけるのが面倒なように、お金を見直すのも、最初は気が重いもの。


でも、一度「自分なりのルール」や「しくみ」ができると、悩みやストレスが減り、毎日がぐっと楽になります。


イギリスの詩人であり、デザイナー、思想家でもあるウィリアム・モリスはこう語りました。


「自分の家に置くものは、役に立つものか、美しいと感じるものだけにしなさい。」


この言葉は、ものに囲まれて生きる私たちへの、やさしい指針。


お家に“何を置くか”を決めるときの、シンプルなルールでもあります。


“便利そうだから”“高かったから”ではなく、


「これは、私にとって本当に意味がある?」


そんな問いを重ねていくと、あなたの空間も、心も、自然と澄んでいきます。


お金の整理も、それとよく似ています。


レシートの山、見直していない固定費、なんとなく続けている契約……。


最初は気が重いものです。


でも、一度整理し、 “自分なりのルールや仕組み”ができると、不思議なほど毎日がラクになります。


たとえば:


  • 「予算ポケット」ルール → 月ごとに「交際費」「お楽しみ費」などテーマ別に使える上限を決めておく。

  • 「買う前に“3つの質問”」ルール →「これは本当に必要?」「今買うべき?」「未来の私も喜ぶ?」と自問する。

  • 「迷ったら、24時間ルール」など、自分なりの購買ルールを設ける

  • 「お金を使った“よかった体験”を記録」ルール → お金を使って満足したことを言語化。自分にとっての“価値ある支出”が見えてくる。

  • 定期的に “お金の棚卸しデー”を決める(例えば、毎月1回) → お財布を整え、レシートなどを整理;クレジットカードや口座を整理して、流れを“見える化”する

  • 固定費は年に一度、リスト化して見直す仕組みを作る


このような小さな工夫の積み重ねが、「無駄な支出」と「無意識な買い物」を防ぐ力になります。


最初の“面倒”を乗り越えた先には、迷いの少ない、快適で整った暮らしが待っているのです。



お金を整えることは、自分の未来を整えること


お金は、人生のあらゆる場面に関わる「見えないインフラ」。


だからこそ、感情に流されず、無意識に支配されず、「自分で選んで整えていく」ことがとても大切です。


散らかった部屋が心を乱すように、散らかった家計は、気づかないうちに不安を増やします。


でも、少しずつ“整える”ことは、自分自身と向き合う静かな時間でもあります。


今こそ、「お金の整理整頓」始めてみませんか?

 
 
 

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